引越し費用は、時期によって驚くほど変わります。「同じ荷物量、同じ距離なのに、引越す月が違うだけで数万円の差が出る」というのは珍しい話ではありません。特に3月〜4月の繁忙期は料金が跳ね上がり、通常期と比べて1.5倍〜2倍になることもあります。逆に言えば、引越しの時期を工夫するだけで、数万円〜十万円単位の節約が可能ということです。この記事では、引越し費用が安くなる時期を月別に詳しく解説し、さらに同じ月の中でもお得になる日にちや曜日の選び方、繁忙期にやむを得ず引越す場合の節約術まで、幅広く紹介します。これから引越しを予定している方は、ベストな引越し日を見つけるためにぜひ読んでみてください。

引越し費用の月別相場を一挙公開
引越し費用は月によって大きく変動します。もっとも安い月ともっとも高い月では、単身でも約3万円、家族では10万円以上の差が出ることがあります。月別の相場感を見ていきましょう。
1月〜2月:やや安い〜普通
年始はまだ引越し需要が少なく、比較的安い時期です。ただし、2月後半から徐々に繁忙期に突入するため、2月下旬は料金が上がり始めます。単身で約5万〜6万円台、家族で約10万〜13万円台が目安です。
3月〜4月:年間で最も高い(繁忙期)
3月は年間を通じてもっとも引越し料金が高い月です。進学・就職・転勤が集中し、業者の予約が殺到します。単身でも約8万〜14万円、家族では約17万〜26万円にまで上昇します。3月下旬〜4月上旬がピークで、この時期は予約すら取りにくくなります。
5月〜6月:安い
ゴールデンウィークを過ぎると引越し需要が落ち着き、料金がぐっと下がります。梅雨の時期にあたる6月は特に需要が少なく、閑散期のひとつとされています。単身で約5万〜6万円台、家族で約9万〜12万円台が目安です。
7月〜8月:安い
夏場は引越し需要が低い時期です。ただし、8月末は大学生の引越し需要がやや増えるため、8月中旬までが特に狙い目です。
夏場に自分で荷物を運ぶ場面があるなら、汗で手が滑りにくい滑り止め付きの軍手を用意しておくと、ダンボールを持つときに安心です。
9月〜10月:安い(年間で最安クラス)
10月は年間を通じてもっとも引越し料金が安い月のひとつです。単身で約5万〜6万円台、家族で約9万〜11万円台まで下がることがあります。9月も転勤シーズンではありますが、3月・4月ほどの混雑にはなりません。
11月〜12月:安い
年末に向けて引越し需要は低めです。11月は閑散期の代表格で、業者も柔軟に対応してくれるため、値引き交渉もしやすい時期です。12月は年末の慌ただしさから需要がさらに下がり、料金もお得になります。
- 最安月:10月〜12月(単身5万円台〜、家族9万円台〜)
- 最高月:3月(単身8万〜14万円、家族17万〜26万円)
- 閑散期と繁忙期の差:20%〜50%の価格差
- 2月後半から徐々に料金が上昇し始める
同じ月でも安くなる日の選び方
月だけでなく、日にちや曜日によっても引越し料金は変動します。同じ月の中でも、安い日と高い日があるため、日程の選び方を工夫するだけでさらに費用を抑えることが可能です。
平日 vs 土日祝日
一般的に、平日のほうが土日祝日よりも引越し料金は安くなります。特に火曜〜木曜は需要が少なく、料金が低く設定されている業者が多いです。土日祝日と比べて1割〜3割程度安くなることがあります。
月初 vs 月末
賃貸の契約上、月末に退去する人が多いため、月末は引越しが集中しやすく料金が高めです。一方、月初〜中旬は比較的空いているため、料金を抑えやすい傾向にあります。
六曜(大安・仏滅など)
「大安に引越ししたい」という人が多いため、大安は予約が埋まりやすく、料金もやや高めになることがあります。逆に仏滅は避ける人が多い分、料金が安くなるケースもあります。縁起を気にしない方にとっては、仏滅は狙い目です。
フリー便・午後便の活用
作業開始時間を業者にお任せする「フリー便」や、午後からスタートする「午後便」を選ぶと、午前便(朝一番の枠)に比べて1割〜2割程度安くなることがあります。ただし、開始時間が読めないため、スケジュールに余裕がある場合に向いています。
フリー便は開始時間が当日の朝にならないとわからないケースもあります。夕方や夜からの作業になる可能性もあるため、翌日に予定がない日を選ぶのがおすすめです。
作業が夕方以降にずれ込むと、新居に照明が付いていない部屋で荷解きをすることになりがちです。賃貸では照明が備え付けでない物件もあるので、照明器具は引越し当日までに用意しておくと安心です。

繁忙期でも費用を抑える方法
「3月に引越ししなきゃいけないんだけど…」という方も多いでしょう。転勤や入学のタイミングで、繁忙期の引越しが避けられないケースはよくあります。そんな場合でも、費用を少しでも抑える方法はあります。
1. 早めに予約する
繁忙期は1ヶ月前には予約が埋まり始めます。2ヶ月前〜1ヶ月半前までに見積もり・予約を済ませるのが理想です。直前の予約は「急ぎ料金」が上乗せされる可能性があります。
2. 3月下旬〜4月上旬のピーク日を避ける
繁忙期の中でも、3月20日〜4月5日あたりがもっとも高い時期です。もし可能であれば、3月上旬や4月中旬にずらすだけでも料金がかなり違います。
3. 平日を選ぶ
繁忙期であっても、平日のほうが土日より安い傾向は変わりません。有給休暇を活用して平日に引越しできれば、繁忙期の中でもお得になります。
4. 複数社から相見積もりを取る
繁忙期でも業者によって料金に差があります。引越し侍などの一括見積もりサービスを使って、複数社の料金を比較しましょう。
5. 荷物を極力減らす
繁忙期はトラックの空きが限られるため、小さいトラックで対応できるほうが予約を取りやすくなります。引越し前に徹底的に断捨離して、荷物を減らしましょう。
処分できないけれどかさばる布団や冬物の衣類は、圧縮袋で小さくまとめておくと積み込む量を減らしやすくなります。
6. 混載便・コンテナ便を使う
日程に多少の余裕がある場合は、混載便(他の人の荷物と一緒に運ぶ)やコンテナ便(JR貨物などを利用)を検討しましょう。チャーター便より安くなる可能性があります。
閑散期に引越すメリット・デメリット
費用が安くなる閑散期(5月〜1月、特に6月・10月〜12月)の引越しには、料金以外にもメリットがあります。一方でデメリットも存在するため、両面を理解しておきましょう。
メリット
- 料金が繁忙期より20%〜50%安い
- 業者の予約が取りやすく、希望日時を選びやすい
- 値引き交渉に応じてもらいやすい
- 作業員の人数に余裕があり、丁寧な対応が期待できる
- 不動産市場も落ち着いているため、賃貸の交渉もしやすい
デメリット
- 6月は梅雨のため、雨天リスクがある(荷物の養生が必要)
- 7月〜8月は暑さで作業が大変(特に自力搬送する場合)
- 閑散期は物件の選択肢がやや少ない場合がある(人気物件は繁忙期に契約済み)
- 転勤の場合は時期を選べないことが多い
梅雨の時期に引越す場合は、業者に「雨天時の対応」を事前に確認しておくと安心です。多くの業者は養生シートで荷物を保護してくれますが、精密機器や大切な書類は自分で防水対策をしておくことをおすすめします。SUUMO引越しでは月別の料金データも公開されているので、参考にしてみてください。
自分でできる防水対策としては、濡らしたくない荷物やダンボールをストレッチフィルムでぐるっと巻いておく方法があります。家具の引き出しや扉が開かないように固定するのにも使えます。

よくある質問(Q&A)
Q. 引越し費用が最も安い月はいつですか?
A. 一般的には10月〜12月がもっとも安い時期です。単身の場合は12月が最安(約5万3千円〜)、家族の場合は10月が最安(2人家族で約9万7千円〜)というデータがあります。ただし、年によって多少変動するため、引越し侍の料金相場ページなどで最新の情報を確認するのがおすすめです。
Q. 繁忙期と閑散期の料金差はどのくらいですか?
A. 一般的に20%〜50%の差があります。例えば、単身の引越しで閑散期6万円の場合、繁忙期では9万〜12万円になることがあります。家族の引越しではさらに差が広がり、閑散期10万円が繁忙期では15万〜20万円以上になるケースもあります。
Q. 2月は安いですか?それとも高いですか?
A. 2月は前半と後半で事情が異なります。2月前半はまだ閑散期の延長で比較的安いですが、2月後半からは繁忙期への移行が始まり、料金がじわじわ上がり始めます。2月に引越すなら、前半の平日がベストです。
Q. ゴールデンウィークの引越しは高いですか?
A. ゴールデンウィーク中は連休を利用して引越しする人が増えるため、やや料金が上がります。ただし、3月・4月ほどの極端な値上がりではありません。ゴールデンウィーク明けの5月中旬以降は料金が落ち着くため、少しずらせるならそちらがおすすめです。
Q. 安い時期に引越すと、サービスの質は落ちますか?
A. 閑散期だからといって、サービスの質が落ちるということは基本的にありません。むしろ、業者のスケジュールに余裕があるため、丁寧な作業をしてもらえることが多いです。繁忙期のほうが人手不足でアルバイトスタッフが増えるなど、サービス面でリスクが高くなる場合もあります。
Q. 年末年始の引越しは可能ですか?
A. 12月28日〜1月3日頃は休業する引越し業者が多いため、この期間の引越しは難しいケースがあります。年末年始に引越しを考えている場合は、早めに業者に相談して対応可能か確認しましょう。
まとめ
引越し費用は時期によって大きく変動し、もっとも高い3月と安い10月〜12月では、単身で約3万円、家族で10万円以上の差が出ることがあります。閑散期の引越しは料金面だけでなく、予約の取りやすさや業者の対応面でもメリットが大きいといえます。
同じ月の中でも、平日・月初〜中旬・フリー便を選ぶことで、さらに費用を抑えることが可能です。繁忙期にやむを得ず引越す場合は、早めの予約とピーク日の回避、相見積もりの徹底を心がけましょう。
引越しの予定が決まったら、まずは複数の業者から見積もりを取ることが第一歩です。時期の工夫と賢い業者選びで、お得な引越しを実現してください。


