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オンライン内見のやり方と注意点!画面越しで見落としやすいところ

部屋探し・賃貸

地方から東京へ、あるいは東京から地方へ。転勤や進学で遠方に引越すとき、いちばん困るのが「部屋を見に行けない」ことです。往復の交通費と時間をかけて内見に行き、気に入る部屋がなければまた出直し。この負担を大きく減らしてくれるのが、オンライン内見です。

スマートフォンやパソコンの画面越しに、担当者が現地から部屋を中継してくれる。聞きたいところは「そこ、もう少し寄ってもらえますか」と頼めば見せてもらえる。慣れてしまえば、想像以上に実用的な仕組みです。

ただし、画面越しではどうしても伝わらない情報があります。この記事では、オンライン内見の具体的な進め方、当日までに準備しておくこと、必ず見せてもらうべき場所、そして画面越しでは分からない部分をどう補うかまで整理します。

オンライン内見には2つのタイプがある

ライブ中継型

担当者が現地に行き、ビデオ通話で部屋を映しながら案内してくれる形式です。こちらから「収納の中を見せてください」「窓から外を映してもらえますか」とリクエストできるのが最大の利点です。所要時間は1件あたり15分から30分程度。実際の内見にいちばん近い体験ができます。

録画・パノラマ型

あらかじめ撮影された動画や、360度カメラで撮ったパノラマ画像を自分のペースで見る形式です。時間を選ばず何度でも見返せる反面、見たい場所をリクエストできません。候補を絞り込む段階に向いています。

実務上は、パノラマで候補を3件くらいに絞り、そのうえでライブ中継型で詳しく見るという二段構えが効率的です。

ナビ助
ナビ助
パノラマでふるいにかけて、ライブでじっくり。この順番がいちばんラクだよ!

オンライン内見の進め方

1. 対応可能か問い合わせる

すべての不動産会社が対応しているわけではありません。問い合わせフォームやメールで「遠方に住んでいるためオンラインでの内見を希望します」と伝えます。使用するツール(ビデオ通話アプリやブラウザ)も、このタイミングで確認しておきましょう。

2. 日程を調整する

現地に担当者が出向く必要があるため、希望日時をいくつか出しておくとスムーズです。日当たりを見たいなら昼間、周辺の暗さを見たいなら夕方と、目的に合わせて時間帯を指定するのがコツです。

3. 事前に資料を送ってもらう

間取り図、室内写真、周辺地図、募集条件の詳細を先に送ってもらいます。当日は限られた時間なので、資料で分かることは事前に済ませておき、通話中は「資料で分からなかったこと」に集中します。

4. 当日、通話で案内を受ける

時間になったら通話を開始し、担当者の中継で部屋を回ります。気になる箇所は遠慮なくリクエストしてください。録画してもよいか許可を取っておくと、後から見返せます。

5. 申し込み・審査

気に入ったら申し込みに進みます。申込書はメールやWebフォームで提出でき、必要書類も画像で送れることがほとんどです。

6. IT重説と契約

審査が通ったら、重要事項説明を受けます。オンラインでの重要事項説明は「IT重説」と呼ばれ、賃貸借契約については2017年10月から本格運用が始まっています。事前に重要事項説明書を受け取り、宅地建物取引士の資格者証を画面で確認したうえで説明を受ける流れです。

2022年5月からは宅建業法上の書面を電磁的方法で交付できるようになったため、契約書のやりとりまでオンラインで完結する会社も増えました。

7. 鍵の受け取り

郵送で受け取るか、入居日に現地で受け取るかを選びます。郵送の場合は到着日を確認しておきましょう。引越し当日に鍵が届いていないという事態は避けたいところです。

当日までに準備しておくこと

ポイント
  • 安定した通信環境(可能なら自宅のWi-Fi。モバイル回線は途切れやすい)
  • 画面の大きい端末(スマートフォンより、タブレットやパソコンのほうが細部を見やすい)
  • イヤホン(担当者の声が聞き取りやすくなります)
  • 質問リスト(後述)
  • 持っていく家具・家電の寸法メモ
  • 間取り図を印刷したもの(メモを書き込む用)
  • 充電またはモバイルバッテリー
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通信環境は特に重要です。映像が途切れると、その部分は「見ていない」のと同じになります。IT重説の途中で通信が切れると説明をやり直すことになるため、電波の安定した場所で臨みましょう。

当日に必ず見せてもらう場所

担当者に任せていると、映りのいい場所を中心に案内されがちです。こちらから見たい場所を指定していきましょう。

収納の中

扉を全部開けてもらい、奥まで映してもらいます。奥行きと高さをメジャーで測ってもらうよう頼めば、数字で教えてもらえます。

聞いた数字と比べられるように、持っていく家具や家電の寸法は事前に自分でも測っておくと、その場で「入る・入らない」を判断できます。

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コンセントの位置と数

各部屋を一周しながら、コンセントの位置を映してもらいます。壁のどのあたりにあるかは、家具の配置を決めるうえで欠かせない情報です。テレビ用のアンテナ端子とLANの差込口も併せて確認します。

洗濯機置き場

防水パンの内寸、蛇口の位置と高さ。ドラム式の洗濯機を持っていく方は、ここを見落とすと入居後に大変なことになります。

防水パンが小さい、排水口の位置と洗濯機の脚が重なるといった場合は、洗濯機のかさ上げ台を使って高さを出すという手もあります。

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窓からの眺めと隣接する建物

すべての窓から外を映してもらいます。すぐ隣に建物が迫っていないか、視線が気にならないか、日差しが入りそうかを見ます。カーテンを開けたまま生活できるかどうかは、暮らしやすさに直結します。

水回りの状態

蛇口をひねって水圧を見せてもらい、シャワーも出してもらいます。排水の速さも確認できます。カビやサビの有無は、寄って映してもらいましょう。

共用部と建物の外観

ゴミ置き場、駐輪場、掲示板、郵便受け、廊下、エントランス。ここは住民の暮らしぶりが表れる場所なので、必ず映してもらいます。特にゴミ置き場は、建物の管理状態を測るいちばんの指標です。

駅までの道

可能であれば、駅から物件までの道を歩きながら中継してもらいます。坂の有無、道幅、街灯の数、交通量。これが分かるだけで、暮らしのイメージが一気に具体的になります。

ナビ助
ナビ助
「駅から歩きながら映してください」ってお願いしてみて。快くやってくれる担当者さん、けっこう多いよ!

画面越しでは分かりにくいもの

ここがオンライン内見の弱点です。あらかじめ知っておけば、対策も打てます。

におい

タバコ、ペット、排水口、カビ。においだけはどうやっても伝わりません。「においは気になりませんか」と率直に聞き、担当者の答えをそのまま受け取るしかありません。前の入居者が喫煙していたかどうかは、確認しておく価値があります。

音

マイク越しの音は、実際の聞こえ方とかけ離れています。上階の足音や隣室の生活音は、中継では判断できません。建物の構造(木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造)を確認し、間取り図で隣室との位置関係を見て推測することになります。

広さの感覚

広角レンズで撮ると、部屋は実際より広く見えます。画面の印象ではなく、必ず数値で確認してください。「この壁の長さは何センチですか」と聞き、メジャーを当てた状態を映してもらうと判断を誤りません。

日当たりの実感

カメラの露出補正が働くため、暗い部屋でもそれなりに明るく映ります。方位と、窓の前に建物があるかどうかで判断しましょう。地図アプリの航空写真も併用すると、周囲の状況が分かります。

床の傾きや建具の建て付け

古い建物では、床が傾いていたりドアが閉まりにくかったりすることがあります。気になる場合は、担当者にドアの開閉を実演してもらいましょう。

携帯電話の電波

鉄筋コンクリート造の建物や半地下の部屋では、電波が入りにくいことがあります。担当者に「いま何本立っていますか」と聞けば教えてもらえます。

注意

オンライン内見だけで契約を決める場合、「思っていたのと違った」と感じても、契約後の解約には違約金がかかることがあります。短期解約違約金の有無と条件を、契約前に確認しておいてください。

不安を埋めるための工夫

現地に行ける人に頼む

その土地に知人や家族がいるなら、代わりに見てもらうのがいちばん心強い方法です。においと音は、実際にその場に立った人にしか分かりません。

同じ建物の口コミを探す

建物名で検索すると、住んでいた方の書き込みが見つかることがあります。個人の感想なので鵜呑みにはできませんが、複数の書き込みで同じ指摘が続くようなら、確認する価値のある論点です。

入居前に一度だけ現地に行く

契約前が難しくても、引越し当日より前に一度現地へ行ければ、家具の配置を決められます。鍵の受け取りを兼ねて訪問できないか相談してみましょう。

録画を残しておく

許可を得て録画しておけば、あとから何度でも確認できます。家族に見てもらって意見を聞くこともできます。記録が残っていれば、入居後に「聞いていた話と違う」となったときの手がかりにもなります。

よくある質問

Q. オンライン内見に費用はかかりますか?

A. 通常は無料です。ただし対応していない会社もあるため、事前の確認は必要です。

Q. 通信アプリは何を使いますか?

A. 会社によって異なり、一般的なビデオ通話アプリやブラウザで動くツールが使われます。アプリのインストールが必要な場合は、前日までに準備して動作確認しておきましょう。

担当者の声や周囲の音を聞き取りやすくするなら、イヤホンも一緒に用意しておくと安心です。両手が空くワイヤレスタイプなら、間取り図にメモを書き込みながら話を聞けます。

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Q. 複数の物件を1回で見せてもらえますか?

A. 同じ建物内や近接した物件であれば、続けて案内してもらえることがあります。離れた物件は移動時間がかかるため、別日程になるのが一般的です。

Q. IT重説は本人が受けないといけませんか?

A. 契約者本人が受けるのが原則です。本人確認のため、身分証明書を画面に提示する場面があります。運転免許証やマイナンバーカードを手元に用意しておきましょう。

Q. 電子契約と紙の契約、どちらが安全ですか?

A. 電子契約も法律上有効です。ただしデータの保管は自分で行う必要があるため、契約書のPDFはダウンロードして複数の場所に保存しておくことをおすすめします。

Q. オンライン内見の後で、やっぱり現地を見たいと言えますか?

A. 申し込み前であれば問題ありません。申し込み後でも、契約前なら相談できます。無理に押し切られる筋合いはないので、正直に伝えましょう。

Q. 遠方でも鍵の受け取りはどうなりますか?

A. 郵送、または現地の店舗での受け取りが一般的です。郵送の場合は書留などで送られるため、受け取れる日時を伝えておきましょう。

オンライン内見が向いている場面・向かない場面

向いているのはこんなとき

遠方からの引越しで現地に行けない場合はもちろん、候補が多くて絞り込みたい段階でも力を発揮します。10件の候補をすべて現地で見るのは非現実的ですが、オンラインなら1日で数件を確認できます。仕事の都合で平日しか動けない方、小さな子どもがいて外出しにくい方にも向いています。

また、家族と一緒に判断したいときにも便利です。離れて暮らす親に画面を共有しながら見てもらえば、その場で意見をもらえます。

慎重になったほうがいい場面

一方で、築年数が古い建物、駅から離れた立地、周辺環境が読みにくいエリアの物件は、画面越しの判断だけでは情報が足りません。建物の傷みや近隣の状況は、現地でしか分からない部分が大きいためです。

音に敏感な方、においが気になる方も、オンラインだけで決めるのは避けたほうが無難です。どうしても現地に行けないなら、契約前に短期解約違約金の条件を確認し、万一のときの逃げ道を把握しておきましょう。

ハイブリッドという選択

現実的なのは、オンラインで3件くらいまで絞り、最後の1〜2件だけ現地で見るという進め方です。交通費と時間を大きく節約しながら、決断は現地で下せます。遠方であっても、1回の上京で決められるよう段取りを組めば、負担はかなり軽くなります。

まとめ

オンライン内見は、遠方からの部屋探しを現実的にしてくれる仕組みです。パノラマで候補を絞り、ライブ中継でじっくり見る。この二段構えなら、現地に行かなくてもかなりの精度で判断できます。

当日に見せてもらうべきは、収納の中、コンセントの位置、洗濯機置き場、窓からの眺め、水回り、共用部、そして駅までの道。担当者任せにせず、こちらから指定していくのがコツです。

一方で、におい・音・広さの実感・日当たりは画面から伝わりません。数値で確認する、代わりに見てもらう、録画を残すといった方法で補いましょう。準備さえしておけば、オンライン内見は十分に頼れる選択肢です。

IT重説を含む不動産取引の制度は国土交通省「土地・不動産・建設業」、災害リスクの確認はハザードマップポータルサイト、契約トラブルの相談は国民生活センターで確認できます。

ナビ助
ナビ助
聞きたいことをメモしてから通話をはじめよう!遠慮しないでどんどんリクエストしてね。

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